PRODUCTS & CARE

EMBROIDERY

LINEN & DECORのイニシャル刺繍は、職人の手作業により一点一点施されています。 その作業は“手振りミシン”と呼ばれ、左右に針が動く特殊なミシンを使い、緩急をつけながら手元の布を移動させ、文字を一枚の布の上に描き上げていきます。 一定のスピードで正確に動くコンピューター制御のミシンとは違い、足踏みでスピードを微妙に調整しながら、刺繍糸の重ね具合で字の太さ、色の濃淡、曲線のカーブの角度などを表現します。 商品一枚一枚に合わせて施された刺繍は美しく、ご自身や家族のイニシャルであれば愛着が感じられ、ギフトでは相手への気持ちが込められた、特別な一枚となることでしょう。

LINEN & DECOR製品のイニシャルは、デザインの一部です。どの刺繍糸が適しているか、どのサイズで何色で入れるか、位置はどこにするかなど、アイテムごとに検討しています。イニシャルがふと目に入った時、ちょっと嬉しくなるように。

まず最初に、刺繍を入れる場所にチョークでアウトラインを入れます。アイテムによって入れる場所やサイズが違うため、大きいものは定規を使い、小さいものは手の幅で測りながら位置を決めます。ポーチやバッグ、エプロンのポケットなど、縫製後の袋状の製品の裏側に接着芯をアイロン付けし、刺繍枠を取り付け、針を入れるのは大変な作業です。

使い込まれたミシンは50年選手。メーカーでも修理が効かない年代物のため、試行錯誤しながらメンテナンスしています。 LINEN & DECORの刺繍は手振りミシンならではの筆記体を使用しています。一度ミシンの針を下ろすと、躊躇することなく手元は動き続け、次第に美しいイニシャルの文字が姿をあらわします。

刺繍を入れる動きを追っていると、一画ごとに丁寧に、ときに来た道を戻るようにしつつ、針を刺しています。刺繍を2回重ねることで隙間なく密になり、ふっくらとした仕上がりになります。イニシャル刺繍は、一枚一枚、心をこめて施され、みなさまの元へ旅立ちます。

CARE GUIDE

リネンは洗濯を繰り返すことにより繊維がこなれて、目がつまり、柔らかな手触りと風合いに変わっていきます。
時間と共に変化していくリネンの味わいを楽しみながら長くご愛用いただけるよう、日々のお手入れや洗濯方法、保管の仕方などをご紹介します。

リネンは天然繊維の中でもとても丈夫で、水に濡れると強度が増すという特性を持っています。そのため洗濯に耐え、長持ちする素材です。また、繊維の中が空洞になっているため夏は汗をすばやく吸い取り、冬は空気を含み暖かく包み込んでくれます。肌に直接触れるタオルやベッドリネンにも適した素材です。

リネンの特性上、使いはじめは毛羽が出ますが、繰り返し洗濯することで次第に落ち着きます。洗濯ネットとリネンについた毛羽は、衣類用の粘着クリーナーで取り除いて下さい。また、色柄物は、初めの4〜5回は念のため他のものとは別に洗ってください。

洗濯はネットに入れ洗濯機の手洗いモードで洗ってください。目立つ汚れは、固形石鹸でつまみ洗いをし、よくゆすいだ後、洗濯機へ。また、フリンジのある製品や緩く織ったスローなどは、軽く折りたたみ、手で優しく押し洗いしてください。洗剤は中性でも弱アルカリ性でも大丈夫です。漂白剤は繊維を傷めますのでご使用にならないでください。

強く脱水すると強いシワの元になるため、完全に脱水しきらない状態で生地を伸ばし、陰干ししてください。リネンは比較的速く乾きますが、室内で干す場合には、窓を開ける、または扇風機やサーキュレーターなどを併用するなどして、風の通り道を作ってください。ベッドリネンなど大きいものは、浴室乾燥でもふんわり仕上がります。高温のお湯で洗ったり、太陽光の元で急激に乾かしたりすると固くなります。また、タンブラー乾燥は縮みの原因となりますので、避けて下さい。

洗濯後の洗いざらしの風合いでもお楽しみいただけますが、アイロンをする場合はスチームもしくは霧吹きを使用して中高温で行って下さい。洗濯後のアイロンにより、リネン糸の方向が揃い、肌触りが柔らかくなるとともに、光沢が少し戻ります。また、リネン庫へは余裕を持たせて収納してください。きれいに乾いたリネンも詰め込んでしまうと余計なシワができたり、湿気が溜まってカビの原因になったります。収納場所の通気性を確保してください。

FACTORY

華美になりすぎず使い心地のよいものを。 LINEN & DECOR製品の魅力は、素材そのものの持つ良さや美しさにモダンなデザインを与えることで生み出されています。 製品を作る上で欠かせないリネン生地は、自然素材独特の不規則な織り上がりにより、控えめな光沢のニュアンスと魅力的なテクスチャーが楽しめます。 そんな生地を使い、LINEN & DECORならではのちょっとした“こだわり”を潜ませることにより、お手元に届く製品ができます。

LINEN & DECORの製品の約7割はリトアニアの工場で作られています。糸色や番手(太さ)を組み合わせて布を作るテキスタイル制作から始まり、その後、裁断・縫製して製品試作を繰り返しながら、完成まで近づけていきます。

保有する数百種類ものサンプル生地の中から、作りたい製品をイメージしながら使用する生地を選び、さらに追加でアレンジを加えます。作る製品から色やテキスタイルを考えるのとは逆に、糸やサンプル生地から何を作るかを発想を膨らませていくこともあります。

エプロンやポーチなどシンプルなアイテムも、大きさはもちろん紐の幅や長さ、ポケットや刺繍の位置、洗濯をするものは収縮率を考慮します。衣・食・住と深く関わる製品のニーズは年々変化しています。設立当初は同年代の女性に向けたデザインを考えていましたが、近年では性別や年齢によらず受け入れていただけるものへ。ロングセラーの商品も縫製やデザインのディテールを見直し、マイナーチェンジを繰り返しています。

一部の製品はラトビアでの手織り・縫製で製作しています。イタリアから取り寄せたアルパカ・シルク・カシミヤなどの異素材を組み合わせたユニークな生地サンプルをもとに、サイズや色をアレンジして指定し、日本の住宅にあったオリジナル商品を開発しています。

バッグは各地から集めた素材を日本で組み合わせて製品化しています。持ち手の組紐は仕様に合わせて色、素材、太さを指定し製作。一部製品では、スペインバスク地方より直輸入した他にはない魅力的なロープを使用しています。Avaシリーズの生地は、リトアニアより輸入した素朴な布の素材に箔押し加工でスパイスを加えています。

タッセルや刻印入りのキーリングもLINEN & DECOR製品の魅力を引き出すオリジナルのパーツです。タッセルは色とデザインを指定してモロッコで製作。刻印のデザインは日本の老舗金具メーカーと共同で開発しました。

完成した製品はスタッフの検品を経て、お客様のお手元へ。 LINEN & DECORでは、デザインから製品になるまでを一貫してマネージしています。オリジナルの生地や魅力的な部品を組み合わせながらも、コストを意識して商品を開発・製作することにより、今後も皆様にお楽しみいただける製品を生み出していきます。